腰痛や背中が痛くなる座り方、楽になる座り方を解説【アレクサンダーテクニークの視点】

こんにちは、アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。

座っていて疲れることはありませんか?
現代の人間にとって、立っている時間や動いてる時間よりも、座っている時間のほうが長くなっていることが多くなっていますよね。

この座っている状態では、腰痛や背中が痛くなるということがよく起こります。
しかも、少しの間痛いとかではなく、日常的に痛くなってしまったりします。

そこで、今日は、なぜ座っていて腰痛や背中の痛みが起こるのか?楽な座り方をするためにはどうすればいいのか?ということを写真や画像、動画を見たり、楽な座り方をすぐ体感できるようにお伝えしていきます。

ぜひ最後まで読んでいってください。

腰痛や背中が痛くなる座り方の原因

まずは腰痛や背中が痛くなる座り方はどんな座り方なのか知ることから始めましょう。

  • なぜ腰や背中が痛い座り方になるのか?
  • 腰や背中の痛い人の座り方の特徴

を見ていきましょう。

なぜ腰や背中が痛い座り方になるのか?

座るとは、お尻の上に腰と背中があり、その上に頭があります。
当たり前と言えば当たり前ですが、なぜ痛みが出るのか?

その理由はシンプルです。

それは、腰や背中が頑張って支えてるからです。

人の体は頑張っている(緊張している)状態とリラックスしている(弛緩している)状態があります。
リラックスしている状態であれば痛みは出にくいのです。

頑張ることは短期間であれば疲れが出たとしても回復するので大丈夫です。久しぶりに運動をすると筋肉痛になることはありますよね。ですが、それは一時的ですぐに痛みは治ってしまいます。

ですが、ずっと頑張り続けていたらどうでしょうか?それが少しの頑張りだったとしても、日常的に頑張り続けていけば、必ず疲れが出てしまいます。
そして、疲れが回復し切らないうちにまた頑張る。この繰り返しをした結果が痛みとなってしまいます。

それが座っていて、腰痛や背中の痛みが起こる理由です。

腰や背中の痛い人の座り方の特徴

では、腰や背中が痛くなる人の座り方にはどんな特徴があるのか?

それは、支えてる場所が適切ではないという特徴があります。

まず、座る構造を理解しましょう。
私が教えているアレクサンダーテクニークでは、楽な体を作るためにはイメージができることが何よりも大切です。
なので、この構造をイメージできるようになるということが、楽な体を作る近道です。

人は骨盤に坐骨と呼ばれる、部分があります。お尻を触ってぐっと押したときに硬い部分が触れると思いますが、それが坐骨です。

坐骨の上に背骨があります。背骨の上に頭が乗っかっています。
背骨は、お尻(仙椎)腰(腰椎)背中(胸椎)首(頚椎)に分かれています。

そして、背骨は前と後ろに分かれます。
背骨の前側の椎体という太くて丸いしっかりした部分(左の画像の下半分/右の画像の左半分)、後側の突起【棘突起(きょくとっき)】(左の画像の上半分/右の画像の右半分)、その間に神経が通ってる場所があります。
(左の画像は上から見た図/右は横から見た図)

画像を見ていただくとイメージしやすいと思います。

座っていて腰痛や背中が痛い人の特徴は、後側で支えていることが多いのです。
後側で支えることによって、腰や背中の筋肉が頑張らなければいけなくなります。

この筋肉が頑張っている姿勢が続くことによって、負担がかかっている筋肉が疲れ、痛みが出て、その痛みが出た状態が続くことで慢性的な腰痛や背部痛みになるのです。

腰痛や背中が楽になる座り方をアレクサンダーテクニークの視点から解説

では、どうすれば楽な座り方になるのか?
楽な座り方をすぐに体感する方法について、アレクサンダーテクニーク(ボディマッピング)の視点から解説します。

座っているときに背中や腰はどうすれば楽になるのか?

人が一番楽な座り方ができるときには、坐骨の上に背骨や頭の重さが乗っかっているときです。
先ほどのところで、背中が頑張っているから痛みが出るという話をしました。

つまり、背骨の後ろ側で支えているとき(背中で頑張っているとき)には、坐骨に体重がうまく乗っかっていないのです。

ですから、坐骨にうまく体重が乗るように座れるようになることが、腰や背中が楽になる座り方になります。

アレクサンダーテクニーク(厳密にはボディマッピング)の観点からもう少し専門的に話してみます。
これは構造的にどうなっているのかというと、先ほどの背骨(脊椎)の形について説明しました。
背骨は前側(椎体)と後側の突起(棘突起)でできています。

背中が頑張っている状態の時には、棘突起(後側)に重さがかかっています。
坐骨に重さが乗っている時は、椎体(前側)に重さがかかっています。

これが楽な座り方の構造です。

ちなみに、頑張って座っている状態の時には、足でも床を踏ん張って支えに使っていることが多いです。
なので、楽な座り方ができるようになると、足も楽になったりします。

楽な座り方ができるようになるアレクサンダーテクニークエクササイズ

楽な座り方を体感してみよう

では、実際に楽な座り方をしてみましょう。

動画で見ていただくのが一番わかりやすいので、動画も載せておきます。


動画で説明しているように、以下の手順で行います。

  1. 座ってる時の腰、背中の張りを確認する
  2. 坐骨を確認する
  3. 坐骨(手)の上に体重が載るようにする
  4. 手を抜いて腰、背中の張りを確認する

まずは、座ってる時の腰背中の状態の張りを確認します。

次に坐骨を確認します。お尻の横から手を滑らせて確認しましょう。
坐骨は丸い骨です。

坐骨(手)の上に体重が載るようにするので、手の上に坐骨が乗って体が乗るようにします。

そうしたら、手を抜いていただき、再び腰と背中の張りを確認してみましょう。

前と比べて腰や背中の張りが楽になってることが確認できると思います。
これが支えてる部分が変わった証拠です。

ぜひ、足の力の入り具合の違いも確認してみてくださいね。

そして、注意点なのですが、私土橋のアレクサンダーテクニーク教師としてみた楽な座り方の見つけ方は、ここがいい位置だと自分で決めつけるのではなく、自分なりに色々と動かしてみながら、ここかなーと感じて探します。

楽な座り方になるエクササイズ

では、楽な座り方に変わっていくためのエクササイズをお伝えします。

今座っている状態から、体を前傾させていきます。

背中が丸くならずに真っ直ぐのまま前傾させていきます。
膝に肘をついて前傾した状態にします。
首は楽な状態で頭は背中の延長線上にある状態にしましょう。


このときに、背中は真っ直ぐで横にも広がっていくイメージでストレッチして下さい。

その姿勢で背中をリラックスさせたら、手で太ももを押しながら起き上がります。

そうすると坐骨の上に背骨が下から上に順番に乗っかっている状態が自然にできるようになります。

このようにして楽に座っている状態を探してみてください。

楽な座り方を探す視点が大切

今回の記事では腰痛や背中が痛くならない楽な座り方の基本をお伝えさせていただきました。

何度もお伝えしているように、アレクサンダーテクニークではイメージできることが最も大切です。
なので、最初はイメージができないかもしれませんが、繰り返し読んだり、動画を見ていただきながらイメージできるようにしていただけると嬉しいです。

座り方に関してはこちらの動画も参考になると思います。

背骨だけでなく、全体を複合的に理解することで、イメージが掴みやすくなりますので、ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。

腰痛や背中が痛くなる座り方、楽になる座り方を解説【アレクサンダーテクニークの視点】」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 「体の状態は、心と密接に繋がっている」と気がついた瞬間

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。