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楽で美しい立ち方はアレクサンダーテクニークで実現できるのか?

こんにちは、アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。

私たち人間が進化の過程で獲得した姿勢が立つことです。

立つことは他の動物には出来ない人間の特有のものです。

直立して立てるようになったおかげで両手が自由になり、人間はさらに進化して文明を発展させることが出来たと考えられています。

ですが、私たち現代人はなかなかバランス良くキレイに立つことが難しかったり、長時間立っているのが辛いという声をよく聞きます。

そこで今日は楽で美しく立つためにはどうすればいいのか?考えていきましょう。

実際に楽で美しい立ち方になるエクササイズも紹介していますので、ぜひ最後までお読みいただければと思います。

楽で美しい立ち方はアレクサンダーテクニークで実現するために

楽で美しい立ち方をアレクサンダーテクニークで実現できるのか?ということを考えていくために、まずは良い姿勢とは何なのか?改めて考えていきましょう。

良い姿勢という間違った思い込み

良い姿勢とかいい立ち方と聞くとどういうものを想像しますか?

多くの場合、小学校の時に言われた「背筋をピンと伸ばしなさい」「胸を張りなさい」のような「良い姿勢のイメージ」を思い出すと思います。

胸を張って背筋をピンと伸ばしているいわゆる「気を付け」のような姿勢です。

ですが、これはアレクサンダーテクニークの視点からすれば、かなりざっくりとした表現です。

ざっくりとした表現ではざっくりした結果にしか繋がりません。

このようなざっくりした言葉で表される良い姿勢は、実はただの思い込みの良い姿勢なのです。

この思い込みの良い姿勢を意識した時には、結果的に良くない姿勢や体のバランスになることも多いのです。

間違った良い姿勢で起こる辛い立ち方

百歩譲って猫背の人が胸を張ろうとすると良い状態になるということはあると思います。

ですが、例えば普段から良い姿勢をしようと胸を張ることを意識している人が、テレビなどで「良い姿勢をする為には胸を張るのが大事ですよ」と聞いたらどうなるでしょうか?
もっと良い姿勢をしようとさらに胸を張ろうとするということがあります。

そうすると、適度な張り具合を通り越して、胸は張ってるけど背中のほうは縮こまって硬くなってしまいます。
そして背中や腰が痛くなってしまうということがよく起こります。

実は頭で考えて姿勢をコントロールしようとするのは、とても難しいことなんです。
頭で考えて良い姿勢にしようとすると、やり過ぎになってしまい、体を固めてしまっているということが多いのです。

これが、良い姿勢で立つと楽に立てると言われているのに、良い姿勢で立っているつもりでも体が辛くなってしまうカラクリです。

アレクサンダーテクニークで見る楽で美しい姿勢とは?

では、アレクサンダーテクニークで考える楽で美しい姿勢とはどういったものでしょうか?
純粋なアレクサンダーテクニークの考え方と私の考え方は少し異なる部分もあるので、その辺も含めて解説していきます。

アレクサンダーテクニークでの考え方

アレクサンダーテクニークでは、そもそも「良い立ち方は何か」といった特定の姿勢について言及しません。

簡単に言えば、全身のバランスが取れている状態でバランス良く動こう。というのがアレクサンダーテクニークの考え方です。

ここで言う全身のバランスが取れている状態とは、具体的には首が楽で、頭が背骨の上でバランスしていて、同時に背中が縮まらずに長く広くひろがっている状態、つまり胴体のバランスが取れている状態です。

胴体のバランスが取れ良い状態だと、腕や脚の状態も良くなり全身がバランス良く動けるようになると考えます。

なので、楽な立ち方に関しても、全身のバランスが良くなった結果、自ずと楽な立ち方が出来るようになるいう考え方をします。

ここでは簡単にお伝えしましたが、アレクサンダーテクニークの考えるバランスの良い身体については、本質的でとても深い面があるので、別の記事で詳しく紹介していきます。

その一つ、首や頭についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

パフォーマンスを上げたい人は頭と首を楽にした方がいい理由【アレクサンダーテクニークが解決します】

アレクサンダーテクニーク教師土橋の視点では、楽で美しい立ち方をどう考えるのか?

私自身、ロシア武術のシステマや気功、野口整体その他の武術などを学んできました。
アレクサンダーテクニークだけでなく、そういったことを総合して楽で美しい立ち方を考えています。

そんなアレクサンダーテクニーク教師土橋の視点ではどう考えているのか?

ブルース・リーの言葉を借りれば「考えるな感じろ」ということです 笑

どういうことかというと、
まず、頭で考えて意識しすぎないということが最も大事です。
そして次に、いい姿勢をしようとして立ち方を決めないで体に任せることが大事です。

頭で考えて決めつけているのが、いわゆる気をつけのような立ち方です。
ですが、これでは自分自身が楽な状態も前後左右のバランスも感じることをしていません。

本来、楽な状態や前後左右のバランスは人それぞれ違います。

なので、決めつけないで、バランスを感じながら、自分自身の中心を感じられるようにして楽な立ち方を見つけていくということをします。

私の表現では「体に楽な立ち方を見つけてもらう」と呼んでいます。

そして、バランスがとれていて楽に立てる立ち方の時には、自ずと人は美しい立ち方になっているのです。

楽で美しい立ち方を実感するためのエクササイズ

どうやって体に良い姿勢のバランスを見つけていくのでしょうか?
簡単なエクササイズで体感していきましょう。

こちらの動画でも紹介しています。

 

1:左右のバランスを見つける

大体肩幅くらいになるように脚を開いて立ってください。

その状態で左右に体重移動をして揺れていきます。

この時にできるだけ足首の関節のところで左右に揺れてください。
足首の関節は大体、内くるぶしと外くるぶしの間にあります。

その足首の関節で左右に揺れるように意識してみてください。

その時の注意としては腰を曲げたりせずに、体は一直線のままで左右に揺れていきます。
足は少し浮いても大丈夫です。

左右の揺れ幅を段々と小さくするようにしていきます。
少しずつ小さくしていって、どんどん小さくしていきます。

そして、大体これが左右の揺れ幅の真ん中だなと思うところで揺れを止めてみてください。
そうすると、大体この辺が真ん中だな、とか、楽に立ててるなというところが見つかると思います。

これが左右の間での真ん中です。

2:前後のバランスを見つける

次は前後間での真ん中を見つけていきます。

これも足首の関節で前後に揺れるようにしてください。

前後の場合はそんなに大きく揺れることができないので、小さく揺れるだけで大丈夫です。
足首のところで前後に揺れていきます。

前後は左右に比べて少し難しいのですが、なるべく体を丸めたり反ったりしないようにして真っ直ぐのまま揺れていきます。

前後の揺れも、少しずつ揺れ幅を小さくしていきます。
大体前後の間の真ん中だなというところで止めるようにしてください。

3:前後左右のバランスが取れた立ち方が見つかる

そうすると、なんとなくこの辺が真ん中だなというところが見つかったのではないかと思います。

そして、普段の立ち姿勢と比べて、余分な力みが減っていたり、楽に立てているという感覚があるんじゃないかと思います。

これがバランスの取れている立ち方を『体に見つけてもらう』ということです。

体はバランスをとり続けていると意識することが楽で美しい立ち方への第一歩

いかがでしたでしょうか?

本来、私たちは立っている時、倒れないように前後左右にバランスをとり続けています。
ですが、私たちは普段バランスを取っていることを忘れ、無意識に余分な力を使って固めて立っている状態になっています。

ですが、体全体を使ってバランスを取るということに意識を向けることで、自然に楽な立ち方を体が見つけてくれるようになります。

これが楽に美しく立つための基本であり、第一歩ですす。
ぜひ、日常で楽でキレイな立ち方を見つける為に、体のバランスに意識を向けてみてください。

パフォーマンスを上げたい人は頭と首を楽にした方がいい理由【アレクサンダーテクニークが解決します】

アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。

今回の記事は首と頭の状態がパフォーマンスに大きな影響を与えているという話です。

一言でまとめると、首と頭が楽に動けない状態は、神経の伝達が悪くなる、常に疲れやすい状態になる、という2つの視点から、パフォーマンスが下がってしまうのです。

なので、首と頭が楽に動けるという状態がとても大切なのです。
では、楽ではない状態はどういう状態なのか?どういう状態なら楽なのか?ということをアレクサンダーテクニークの視点から解説していきます。

アスリートの方はもちろん、音楽家の方やダンサーなどのパフォーマーの方にもとても重要なお話です。
ぜひ最後まで読んでいってください。

なぜパフォーマンスを上げたい人は頭と首を楽にした方がいいのか?

人は脳から背骨の中にある脊髄神経を通して体に情報伝達をするということをしています。

頭と首の状態、楽な時とそうではない時にどんなことが起こっているのか?について詳しく解説していきます。

パフォーマンスが悪い時の首と頭の状態

人には、恐怖反応という反応があります。
びっくりしたり、恐怖があると私たちは、まるで亀が甲羅に首を引っ込めてしまうように首を縮めるように、首の筋肉を縮こまらせるのです。

以下、臨床分子栄養医学研究会からの引用です。

背中を丸めて身体を固めて首をすくめるのは、怖いことがあったときの反射です。普段からその姿勢になっているということは、いつもいつも怖いということ。ビックリして怖いと、首と頭の筋肉が収縮して固まるーこれが反射です。この反射がずっと起こっていると、常に緊張した姿勢のままになります。

首をすくめる=首と頭の筋の収縮でした。これは恐怖反応です。収縮という動き自体が恐怖反応であり、恐怖感があるとこの収縮が起こります。つまり、怖いときにはこの首の動きになると覚えているため、肩が凝ったとき、脳では「いつもと同じ、怖いことが起こっているな」と反応します。そうすると、肩が凝っているだけでコルチゾールが出ます。コルチゾールがずっと出ているので、アドレナリンも出てきます。それで、いつも怒りやすい、いつも副腎疲労を起こす、いつも疲れている人になるのです。
のうみそとからだをつなげようより引用-

どういうことかというと、パフォーマンスが悪くなっている人の体をみてみると、首と頭の部分の筋肉は縮こまっていることが多いのです。

脳内では、前屈みになったり、筋肉が縮こまっている=恐怖を感じていると認識してしまいます。
その認識によって、脳内で疲労物質が出てくるので疲れやすくなってしまいます。

常に疲れやすい状態だったり、痛みが出やすくなってしまいます。

さらに、全身への影響もあります。
脳から背骨に出ている脊髄から、腕や脚へ神経が出ているので、首を固めてしまうと、首や胴体だけでなく腕や脚への末端への神経伝達も悪くなって、全身の動きのパフォーマンスも低下します。

常に疲れやすい状態となってしまうのも相乗効果となりパフォーマンスは落ちてしまうのです。

首と頭が楽になるとパフォーマンスはどう変わるのか?

首と頭が楽になるとは、端的にいうと、首の筋肉を縮こまらせるということをやめるということです。

前のところでは、首と頭が楽ではない時には、首の後ろの筋肉が縮こまっている状態になっているという話でした。

  • 首の筋肉の縮こまり=恐怖反応となり、疲労物質が出て疲れやすくなる=パフォーマンスが下がる。
  • 首の筋肉が縮こまっている=神経伝達が悪くなる=パフォーマンスが下がる

つまり、頭と首が楽な状態=首の筋肉もリラックスしている=上記の2つがなくなるということです。

なので、

  • 首の筋肉がリラックスしている=疲れにくくなる=パフォーマンスが上がる
  • 首の筋肉がリラックスしている=神経伝達が良くなる=パフォーマンスが上がる

という状態に変わるのです。

首と頭が楽に動かせている時にはこの状態になっています。
首と頭が楽になるだけでも、パフォーマンスが圧倒的に変わったなと実感される方も多いのです。

首と頭が楽な状態を体感するための方法【アレクサンダーテクニーク(ボディマッピング)】

では、ここからは実際に首と頭が楽な状態を体感して行ってみましょう。
動画で解説していますので、それをご覧になったり、この記事を読んでいただきながら一緒にやって体験してみましょう。

1.首と頭の動きのBeforeを覚えておく

実際に頭首の動きを見てみます。

上下をみる。左右を見るというふうに動かしてみます。
この時に上を見るのと下を見るのではどちらの方が楽か、左を見るのと右を見るのではどちらの方がスムーズに動きますか?
あるいは、どのあたりまで見えているかを確認して覚えておいてください。

その上で質問があります。
今頭首を動かしたわけですが、それは背骨の上で頭を動かしたということです。では、頭と背骨はどの高さで出会っているでしょうか?
言い換えると、背骨の一番上はどこにあるでしょうか?
それを想像してみて下さい。

実は背骨の一番上は、耳と耳を結んだ高さにあります。そして、鼻の奥のあたりに頭と背骨が出会っている場所があります。

多くの人が、思っている場所よりも高いところにあるなと思ったのではないでしょうか?
まずは、頭と背骨が出会った高さを知っておいてください。

2.Afterで動きのスムーズさを実感する

そして、その上で、頭、首を動かす時に意識してほしいことは、鼻先が延長されてピノキオのような鼻になった状態をイメージしてください。
そして、さらにそのピノキオの鼻の延長線上を見るようにします。
その延長線上を見ながら下を向いたり上を向いたり、右を向いたり左を向いたりするようにしてみてください。

そうすると、先ほど動かした時よりも上下での差が減ったり、左右での差が減ったりしているのではないでしょうか?
もしくは、頭が楽に動けるようになってるなということを感じると思います。

この違いを実感できた状態こそが、首を動かす時に意識してほしいことです。
多くの場合は首を動かそうとする時に、頭と背骨が出会っている場所よりももっと下から動かそうとしています。
そうすると、本来頭を動かす場所(耳と耳の間)ではないところで動かすことになるので、首を固めて動かそうとすることになります。

耳と耳の間から動かすことで、自然な関節の動かし方になるのです。

アレクサンダーテクニークのなかのボディマッピングと呼びます

アレクサンダーテクニークの中では、この動きを体感していただいたものをボディマッピングと呼んでいます。

ボディマッピングとは、体の動きや感覚を脳が認識していくことです。

このボディマッピングが体の構造に沿って正しく認識できていると、思った通りに体を動かせるので高いパフォーマンスを発揮することができます。

一流のアーティストやアスリートは、このボディマッピングが正確な方が多いです。

詳しくはこちらの記事を参照してみてください。

ボディマッピングとは何か?アレクサンダーテクニークとの違いを解説

首と頭の状態はパフォーマンスに大きな影響を与えている

いかがでしたでしょうか?
首と頭の状態が楽だと、なぜパフォーマンスが上がるのか?という理由、実際に楽な状態がわかったのではないでしょうか?

体の中で重要な度合いが特に高いのがこの首と頭の状態です。
アレクサンダーテクニークでレッスンを行う時にも、首と頭の状態を必ず確認しています。

ぜひ、楽な首と頭の状態を作り、パフォーマンスを向上させていただければと思います。

腰痛や背中が痛くなる座り方、楽になる座り方を解説【アレクサンダーテクニークの視点】

こんにちは、アレクサンダーテクニーク教師の土橋です。

座っていて疲れることはありませんか?
現代の人間にとって、立っている時間や動いてる時間よりも、座っている時間のほうが長くなっていることが多くなっていますよね。

この座っている状態では、腰痛や背中が痛くなるということがよく起こります。
しかも、少しの間痛いとかではなく、日常的に痛くなってしまったりします。

そこで、今日は、なぜ座っていて腰痛や背中の痛みが起こるのか?楽な座り方をするためにはどうすればいいのか?ということを写真や画像、動画を見たり、楽な座り方をすぐ体感できるようにお伝えしていきます。

ぜひ最後まで読んでいってください。

腰痛や背中が痛くなる座り方の原因

まずは腰痛や背中が痛くなる座り方はどんな座り方なのか知ることから始めましょう。

  • なぜ腰や背中が痛い座り方になるのか?
  • 腰や背中の痛い人の座り方の特徴

を見ていきましょう。

なぜ腰や背中が痛い座り方になるのか?

座るとは、お尻の上に腰と背中があり、その上に頭があります。
当たり前と言えば当たり前ですが、なぜ痛みが出るのか?

その理由はシンプルです。

それは、腰や背中が頑張って支えてるからです。

人の体は頑張っている(緊張している)状態とリラックスしている(弛緩している)状態があります。
リラックスしている状態であれば痛みは出にくいのです。

頑張ることは短期間であれば疲れが出たとしても回復するので大丈夫です。久しぶりに運動をすると筋肉痛になることはありますよね。ですが、それは一時的ですぐに痛みは治ってしまいます。

ですが、ずっと頑張り続けていたらどうでしょうか?それが少しの頑張りだったとしても、日常的に頑張り続けていけば、必ず疲れが出てしまいます。
そして、疲れが回復し切らないうちにまた頑張る。この繰り返しをした結果が痛みとなってしまいます。

それが座っていて、腰痛や背中の痛みが起こる理由です。

腰や背中の痛い人の座り方の特徴

では、腰や背中が痛くなる人の座り方にはどんな特徴があるのか?

それは、支えてる場所が適切ではないという特徴があります。

まず、座る構造を理解しましょう。
私が教えているアレクサンダーテクニークでは、楽な体を作るためにはイメージができることが何よりも大切です。
なので、この構造をイメージできるようになるということが、楽な体を作る近道です。

人は骨盤に坐骨と呼ばれる、部分があります。お尻を触ってぐっと押したときに硬い部分が触れると思いますが、それが坐骨です。

坐骨の上に背骨があります。背骨の上に頭が乗っかっています。
背骨は、お尻(仙椎)腰(腰椎)背中(胸椎)首(頚椎)に分かれています。

そして、背骨は前と後ろに分かれます。
背骨の前側の椎体という太くて丸いしっかりした部分(左の画像の下半分/右の画像の左半分)、後側の突起【棘突起(きょくとっき)】(左の画像の上半分/右の画像の右半分)、その間に神経が通ってる場所があります。
(左の画像は上から見た図/右は横から見た図)

画像を見ていただくとイメージしやすいと思います。

座っていて腰痛や背中が痛い人の特徴は、後側で支えていることが多いのです。
後側で支えることによって、腰や背中の筋肉が頑張らなければいけなくなります。

この筋肉が頑張っている姿勢が続くことによって、負担がかかっている筋肉が疲れ、痛みが出て、その痛みが出た状態が続くことで慢性的な腰痛や背部痛みになるのです。

腰痛や背中が楽になる座り方をアレクサンダーテクニークの視点から解説

では、どうすれば楽な座り方になるのか?
楽な座り方をすぐに体感する方法について、アレクサンダーテクニーク(ボディマッピング)の視点から解説します。

座っているときに背中や腰はどうすれば楽になるのか?

人が一番楽な座り方ができるときには、坐骨の上に背骨や頭の重さが乗っかっているときです。
先ほどのところで、背中が頑張っているから痛みが出るという話をしました。

つまり、背骨の後ろ側で支えているとき(背中で頑張っているとき)には、坐骨に体重がうまく乗っかっていないのです。

ですから、坐骨にうまく体重が乗るように座れるようになることが、腰や背中が楽になる座り方になります。

アレクサンダーテクニーク(厳密にはボディマッピング)の観点からもう少し専門的に話してみます。
これは構造的にどうなっているのかというと、先ほどの背骨(脊椎)の形について説明しました。
背骨は前側(椎体)と後側の突起(棘突起)でできています。

背中が頑張っている状態の時には、棘突起(後側)に重さがかかっています。
坐骨に重さが乗っている時は、椎体(前側)に重さがかかっています。

これが楽な座り方の構造です。

ちなみに、頑張って座っている状態の時には、足でも床を踏ん張って支えに使っていることが多いです。
なので、楽な座り方ができるようになると、足も楽になったりします。

楽な座り方ができるようになるアレクサンダーテクニークエクササイズ

楽な座り方を体感してみよう

では、実際に楽な座り方をしてみましょう。

動画で見ていただくのが一番わかりやすいので、動画も載せておきます。


動画で説明しているように、以下の手順で行います。

  1. 座ってる時の腰、背中の張りを確認する
  2. 坐骨を確認する
  3. 坐骨(手)の上に体重が載るようにする
  4. 手を抜いて腰、背中の張りを確認する

まずは、座ってる時の腰背中の状態の張りを確認します。

次に坐骨を確認します。お尻の横から手を滑らせて確認しましょう。
坐骨は丸い骨です。

坐骨(手)の上に体重が載るようにするので、手の上に坐骨が乗って体が乗るようにします。

そうしたら、手を抜いていただき、再び腰と背中の張りを確認してみましょう。

前と比べて腰や背中の張りが楽になってることが確認できると思います。
これが支えてる部分が変わった証拠です。

ぜひ、足の力の入り具合の違いも確認してみてくださいね。

そして、注意点なのですが、私土橋のアレクサンダーテクニーク教師としてみた楽な座り方の見つけ方は、ここがいい位置だと自分で決めつけるのではなく、自分なりに色々と動かしてみながら、ここかなーと感じて探します。

楽な座り方になるエクササイズ

では、楽な座り方に変わっていくためのエクササイズをお伝えします。

今座っている状態から、体を前傾させていきます。

背中が丸くならずに真っ直ぐのまま前傾させていきます。
膝に肘をついて前傾した状態にします。
首は楽な状態で頭は背中の延長線上にある状態にしましょう。


このときに、背中は真っ直ぐで横にも広がっていくイメージでストレッチして下さい。

その姿勢で背中をリラックスさせたら、手で太ももを押しながら起き上がります。

そうすると坐骨の上に背骨が下から上に順番に乗っかっている状態が自然にできるようになります。

このようにして楽に座っている状態を探してみてください。

楽な座り方を探す視点が大切

今回の記事では腰痛や背中が痛くならない楽な座り方の基本をお伝えさせていただきました。

何度もお伝えしているように、アレクサンダーテクニークではイメージできることが最も大切です。
なので、最初はイメージができないかもしれませんが、繰り返し読んだり、動画を見ていただきながらイメージできるようにしていただけると嬉しいです。

座り方に関してはこちらの動画も参考になると思います。

背骨だけでなく、全体を複合的に理解することで、イメージが掴みやすくなりますので、ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。

アレクサンダーテクニークが宗教と言われる本当の原因【怪しい…の疑問を解消します!】

こんにちは、土橋です。

アレクサンダーテクニークで検索してみると、「アレクサンダーテクニーク 宗教」「アレクサンダーテクニーク 怪しい」といった検索ワードが出てきます。
しかも、結構調べられている様子です。

自分自身アレクサンダーテクニークの世界に入って長くなっていて当たり前になっていましたが、そうか、怪しい宗教だと思う人もいるのかと思いました。

そこで、アレクサンダーテクニークは本当に怪しい宗教なのか?1000人以上にアレクサンダーテクニークを教えてきた今、改めて考えてみることにしました。

アレクサンダーテクニークが宗教と言われる本当の原因

アレクサンダーテクニークが初めて日本に伝わってきたのは、1980年代にイムレ・トールマンというスイス人が舞踏や野口体操を学ぶた為に日本に滞在されていた時に、個人レッスンを教えられたのが始めのようです。

その後、1990年に京都精華大学名誉教授片桐ゆずる氏によって、初のワークショップも開催されました。

それがなぜ怪しいと思われたり、宗教だと言われるようになったのか?まずは原因について考えました。

アレクサンダーテクニークは確かに怪しい

これまでに1,000人以上にアレクサンダーテクニークの指導をしてきた私からしても、アレクサンダーテクニークは怪しいと思われても仕方ないなと思うことがあります。

「体を触ることであなたの思っていることがわかります」

このように言われたら、怪しさしかありませんよね。
アレクサンダーテクニークのレッスンで一見何もしていないのに、あまりにも体が変化する為、とても不思議な感覚になられる方もおられます。

アレクサンダーテクニークは、意識の変化によってカラダに劇的な効果を生むことがあるため、アレクサンダーテクニークがスピリチュアルなものと考えられることもありますし、あまり詳しくない方からすれば、科学的ではないし宗教的だと見られるかもしれません。

宗教がなぜ悪いイメージが持たれるのか?

「あれは宗教だ」という文脈で何かが言われる時には、それは悪いものだという文脈で言われています。

日本で初めてワークショップが開催され始めた1990年当時は、オウム真理教のようなカルト宗教が流行していた時代です。松本サリン事件、地下鉄サリン事件といった印象が強く残っているために宗教=悪という先入観を持つようになってしまっています。

ヨガやピラティスはここ10年くらい、健康的なものとしていいイメージを持たれるようになって市民権を得ています。しかしながら、ヨガもオウム真理教で修行に使われていたために、印象が悪くなったりしているという歴史があります。

ここ数年であれば、オンラインサロンも宗教だ、怪しいと言われる対象となっています。

なぜ悪いイメージが持たれるのかというと、「知らないから」悪いイメージになるのです。人は知らないものに対しては恐怖を覚えて防御反応をとるように本能にプログラミングされています。これは人間が進化して生き延びてくる間に身につけてきた本能なので、そうそうすぐに変わるものではありません。

ですが、正体を知ることによって怖さがなくなり、怪しいというイメージもなくなります。残るのは好きか嫌いかという個人の判断になります。

宗教とカルト宗教を分けて考える

宗教というのはキリスト教、ヒンドゥー教、仏教など様々なものがあり、世界で一般的なものですし、無信仰と言われている日本人や私たちも、正月、クリスマス、お盆、ハロウィンなどさまざまなイベントを通して宗教に触れています。結婚式もそれぞれの宗教が反映されたやり方でチャペルや神社などで行われています。

宗教は、心となる教え(理論)があり、その教えを考え出した中心人物やその教えを広げている人の元に学び、暮らしていきます。そして、その教えが人を幸せに導いてくれるという考え方です。これは、学校、塾、講座やセミナーなど、どんなものでも本質的な構造は同じです。

そして、宗教によって救われたり、日常が楽しくなったり、幸せになっている人がたくさんいるのも事実です。

盲信的に他のものを排除したり、危害を加えてしまうカルト宗教と分けて考える必要があります。
もし仮にアレクサンダーテクニークが、それ以外の考え方は悪いものだ!として攻撃をしてくるようであれば確かに敬遠されるようなカルト宗教と同じような構造になってしまいます。

ですが、そうでなかったとすれば、そこまで敬遠するべき対象ではなく、正しく学び使えば、あなた自身の生活を豊かにしてくれる力強い味方となってくれるのです。(もちろん好みにあえばですが…)

アレクサンダーテクニークが怪しい宗教というイメージを解消します

後半では、アレクサンダーテクニークを怪しいと思われている方のためにアレクサンダーテクニークが何のためにあるのか?どういう人に必要なのか?という疑問を解消していきますので、これでアレクサンダーテクニークに対するイメージが変わるかもしれません。

アレクサンダーテクニークは何のためにあるのか?

アレクサンダーテクニークは身体のレッスンです。
アレクサンダーテクニークを学ぶことでカラダの使い方、カラダへの意識の向け方が上達します。

アレクサンダーテクニークの基本的な考え方の一つにに、思っていることが体の状態やパフォーマンスに表れるというものがあります。

私たちの体は意識的であれ、無意識であれ、自分の体を脳が認識している通りに動きます。

例えば、腕の付け根を肩口のところだと思っていると、腕を肩から動かそうとします。

一方腕を鎖骨からだと思っていれば、腕を鎖骨の付け根から動かそうとします。

実際には鎖骨の付け根が腕の付けになります。

実際にそれぞれの意識で腕を動かしてみると違いが分かると思います。

このように、体の認識を変えるだけで、動きは一瞬で変わります。

「思考は現実化する」ということが自己啓発本などでよく言われますが、体に関しても同じことが言えます。

レッスンの中で、身体感覚への気づきや変化を通して学ぶ部分も多いです。

身体感覚は人によって様々ですし、感覚を言語化することはなかなか難しいです。

実際にアレクサンダーテクニークのレッスンを体験した人は、その感覚が共有できるのですが、体験したことがない人に言葉だけでアレクサンダーテクニークを説明するのはなかなか難しいのです。

アレクサンダーテクニークが必要な人

アレクサンダーテクニークは特に必要な人がいます。

どういう人が特に必要かというと、慢性的に体に痛みがあったり、動かし方に負担が起こっている人、ダンスや演奏などのパフォーマンスが思ったように発揮できていない人です。

交通事故などによる骨折のような状態ではなく、慢性的に体に痛みが出るのは、体に負担がかかっていることが多いからです。なぜ、体に負担がかかるのかというと、自分の体をこう動かしているというイメージと実際の動きに違いがあり、体に負担がかかっているのです。しかも、体の動かし方は無意識です。

なので、慢性的な痛みのある方や、思ったようなパフォーマンスを発揮できていないパフォーマー・演奏家・アスリートといった方。そんな方にとっては特に必要なものなんです。

アレクサンダーテクニークに興味を持たれる多くの方がピアニスト、吹奏楽の演奏家、ダンサーなのは、身体に意識を向けることが職業的に多いからなのだと思います。

ちなみに、トップアスリートの方は、身体に意識を向けるという能力がズバ抜けて高いです。
こちらの動画の7:38〜12:12で武井壮さんがプロのアスリートよりも優れた成績を出す秘訣について語られていますが、まさしくこんなことができるようになるのがアレクサンダーテクニークの一つの大きな効果だと感じています。

怪しさを乗り越えるために向き合うべき課題

アレクサンダーテクニークは音楽家やダンサー、表現者などの間で実はすごいものだというふうに評価されているものです。ですが、まだまだ知っている人や、効果を実感している人が少ないのも事実です。

多くの人に知っていただくということが、アレクサンダーテクニークが怪しい宗教だと言われることを少なくしていく近道です。
私がこのブログを書いているのも、アレクサンダーテクニークを一人でも多くの人に知ってもらいたいと思い書いているのもありますし、YouTubeでもアレクサンダーテクニークについて情報を発信しています。

YouTubeチャンネル:カラダの使い方大学

アレクサンダーテクニークは怪しい宗教に見えるかもしれませんが、多くの人に喜ばれているのも事実

ここまでお読みいただき、アレクサンダーテクニークについての印象は変わりましたでしょうか?それともまだまだ怪しい宗教だと感じるでしょうか?

まだまだ怪しい宗教だと言われることも多いアレクサンダーテクニークですが、1,000人以上に指導してきてたくさんの人に喜ばれているという事実を知っています。なので、もっと多くの人に良さを実感してもらいたいと思っています。

ですが、アレクサンダーテクニークは、奥が深いものなので、もしかすると一回読んだだけでは全体像を理解することが難しいかもしれませんし、まだまだ怪しさが残っているかもしれません。

もし、興味があれば他のこちらの記事もお読みいただくことでアレクサンダーテクニークについて理解が深まると思います。

ボディマッピングとは何か?アレクサンダーテクニークとの違いを解説

こんにちは、土橋です。

ボディマッピングをご存知でしょうか?
ボディマッピングは音楽家の一部の方の間ではとても評価されているものなのですが、まだまだ一般的に知られていません。

一体、どのあたりが評価されているのでしょうか?なぜ評価されているのでしょうか?

ボディマッピングができるかどうかで、練習の効果・音の出方が大きく変わると言われています。
アスリートの方や何か体を使った技術を身につける方にとっても重要なお話です。

きっと頭の中にはてなマークが浮かんでいると思います。

では、ボディマッピングとは何か?
できるようになるとどんなメリットがあるのか?
みていってみましょう。

ボディマッピングとは何か?

ボディマップとボディマッピングという言葉があり、混同してしまいやすいのですが、それぞれ別のものです。
まずはその違いを明確にしましょう。

ボディマップは脳外科医による発見

脳の中に体の地図が存在することが、1937年に脳神経科学者のペン・フィールドによって発表されています。ペン・フィールドが提唱したものは、人が体を動かしたり、感覚を感じる時に脳のどの領域に対応するかを示した体性感覚野に関する地図です。

ボディマップでは、それぞれの感覚の鋭さも表されています。人の感覚は全部の部位で同じではなく、こっちは敏感でこっちは鈍感というようになっています。手の感覚は腕の感覚より優れているので、ボディマップでは手の方が広く、腕の方が狭いという表現になります。
それぞれの感覚の鋭さを立体的に表して模型にしたホムンクルスというものが有名で、猿のような姿をしています。

ボディマッピングはアレクサンダーテクニーク教師による発見

ボディマッピングを発見したのはアレクサンダーテクニーク教師で、オハイオ州立大学でチェロを教えているウィリアム・コナブル教授です。

彼によると生徒自身の動きは自分の構造がどうなっているかという思い込みにしたがっていて、体の実際の構造に沿ったものではありませんでした。

生徒が体本来の構造を理解し、それに基づき演奏するようになると、動きは効率良く、表現も豊かになりました。

ボディマップとの違いは、ボディマップは解剖学に基づくもので、ボディマッピングは個人個人に基づくものという差です。
ボディマッピングの方がより実用的だと言えるかもしれません。

ボディマッピングによって自分のボディマップを意識的に修正し洗練することで、動きが効率的、優美、協調的になります。ボディマッピングは長く続けると、応用によって、どんなミュージシャンでも、自然に演奏できるようになります。

音楽家ならだれでも知っておきたい「からだのこと」(誠信書房)より引用

ボディマッピングとは地図作り

ボディマッピングはそれぞれの個人に基づくものと表現しました。
どういうことかというと、私たちは体のイメージに沿って体を動かしています。

この体のイメージと、実際の体の構造が合っていれば体は効率よく動くことができます。

ですが、その人がイメージしている体の動きと実際の動きには差がある場合が多くあります。
その場合、体に余分な力がかかり動きの妨げになります。

この自分の体は実際にはどうやって動いているのか?そのイメージをつけていき、「私の腕はここを動かしてるんだな」というその人にとっての感覚をイメージできるようにしていきます。そして、体のそれぞれの動きをイメージできるように地図を作っていく行為だからボディマッピングなのです。

では、実際の例で見てみましょう。

例えば、あなたは腕の付け根がどこから始まっているか知っていますか?

多くの人が肩のあたりだと思っているのではないでしょうか?

仮にそうだとしたら、腕を使うとき、肩のあたりから動かそうとしている可能性があります。

そうすると、鎖骨周りや肩のあたりを固めてしまい、動きにくくなりやすくなります。

でも実際には、腕の付け根は骨格上は鎖骨の付け根から始まります。

腕の付け根

実際にやってみて欲しいのですが、

1:何もせずに左腕を動かす
2:右手で、左の鎖骨の付け根を触れながら、左腕を動かす

どうでしょうか?

鎖骨も動いていて腕が動きやすくなるのが分かるでしょう。

このようにボディマッピングが本来の体の構造とマッチしていると私たちの体は効率良く動きます。

ですので、より良いパフォーマンスを発揮するためには体の構造がどのようになっていてどのように動くのかを知っていることが大きな助けになります。

ボディマッピングとアレクサンダーテクニークとの違い

ボディマップとボディマッピングの違い話がかりました。
そして、ボディマッピングとは何か少しイメージがついたかもしれません。

では、ボディマッピングとアレクサンダーテクニークは違うのか?
次はその点について解説します。

ボディマッピング in アレクサンダーテクニーク

結論から言うと、ボディマッピングはアレクサンダーテクニークの中にあるものだと考えていただくとわかりやすいと思います。

そもそも、ボディマッピングがなぜできたのかと言うと、感覚的で伝わりにくいアレクサンダーテクニークをわかりやすく伝えるために作られたものだからです。

アレクサンダーテクニークでは、意識がとても大切です。ですが、体の内部の動きに意識を向けることに慣れていない人は、イメージすることがとても難しく感じてしまいます。

そこで、ボディマッピングを行うことでとっつきやすくなります。
なので、アレクサンダーテクニークとボディマッピングは別のものではなく、アレクサンダーテクニークの理解を深めるための方法だと思っていただけると良いと思います。

ボディマッピングができるようになるメリット

体を思い通りに動かせるようになる

ボディマッピングができるようになると、色々な場所を動かすイメージができるようになり、スムーズに体を動かすことができます。
一流のアスリートがなぜ優れた結果を出せるのかと言うと、ボディマッピングができているからです。
(その方達がアレクサンダーテクニークを学んでいると言うことではありませんので、誤解されないようにお願いします。)

僕は今メディアでも大活躍されている10種競技元日本チャンピオンの武井壮さんの大ファンなのですが、武井さんはどんなスポーツを初めてやってもすぐに経験者のレベルまでできるようになるくらい身体能力が高いです。

そんな武井さんも以下のように発言しています。

パフォーマンスを発揮する上で最も大切なことは「体を思い通りに動かせるようになること」

武井壮

武井さんがやっていた10種競技は10種目全ての練習をたくさんしなければならないのか?と普通は思いますが、

武井さんは、普段はひたすら体を思い通りに動かす為のトレーニングをして、試合の直前に各種目で上手い選手の真似をして試合に臨んでいたそうです。

体を思い通りに動かせるので、真似をしてすぐ動きをコピーできる。

それでチャンピオンになるのだから本当にすごいですね。

体を思い通りに動かせるようになる為の武井さんのお話はこちら。

7:38〜12:12で言及されています。

アプローチは異なりますが、パフォーマンスを発揮する為に「自分の思っている通りに体を動かす」という考え方は同じです。

アスリートやアーティスト、体を使う全てのパフォーマーにこの重要性を知って頂きたいです。

痛みが改善する

思っている通り(脳が認識してる通り)に動こうとするというのがアレクサンダーテクニークの中でも基本的な考え方の一つです。

なぜ体に痛みが出るのか?交通事故などを除き多くの場合、特定の場所に負担がかかり続けた結果痛みが出たり、何かを避けようとして別の場所に負担がかかって痛みが出たり、無理に動かそうとして痛みがでます。

実際の構造の部分と違うところを動かそうとすると硬くなります。そして、硬くなった状態で動かし続けると変な筋肉が働き負担がかかり痛みが出ます。

ボディマッピングの視点からお話しすると、その人がもっているここを動かしたら関節が曲がるというイメージが、本来曲がらないところを動かそうとしていたりします。
すると、体が硬くなったりして負担がかかります。

ボディマッピングができるようになると、イメージと実際に動かす場所が一致してきます。
すると、今まで負担がかかっていたもの場所の負担が軽減したり無くなったりします。

それによって痛みが改善すると言うことが起こります。

ボディマッピングを学ぶためにはどうすればいいか?

では、ボディマッピングを学ぶためにはどうすればいいでしょうか?
大きくは2通りの方法で学ぶことができます。

自分で学ぶ

自分自身でいろいろな教材を参考にして学ぶという方法が一つです。

ボディマッピングに関する本がいくつも出ているので、そちらでご自身のペースで学ぶことができます。

ボディマッピングは視覚的に理解する部分が大きいので、ボディマッピングに関する本を読むのはとても有効です。

どの本を読めばいいのかは、こちらの記事を参考にしてみてください。

【精選5冊+α】ボディマッピングの学べるおすすめの本

私のYouTubeチャンネルでも、ボディマッピングについて解説している回がありますのでよろしければそちらも参考にしてみてください。

レッスンを受ける

本だけでは、よく分からなかったり、誤解が起きるという可能性もあります。

また、ボディマッピングは視覚的に理解するだけでなく、その情報を身体感覚としても認識することでその効果を最大限発揮します。

より正確に詳しく学びたいという人は、是非直接レッスンを受けてみてください。

アレクサンダーテクニーク講師の資格を持ち、ボディマッピングも教えている先生から学ぶことができます。

僕のレッスンでもボディマッピングを多用しています。

ただアレクサンダーテクニーク講師の中にはボディマッピングについては一切教えないという先生もいらっしゃいるので、レッスンを受ける前に確認してみてください。

また、ボディマッピングだけを教えるアンドーヴァーエデュケーターという専門資格を持つ先生もおられます。

元々ボディマッピングはアレクサンダーテクニーク講師が考案したものなので、アレクサンダーテクニークのレッスンの中ではボディマッピングはレッスンの一部という位置付けです。

ご自身の目的にあった先生を探してみてください。

ボディマッピングは体の使い方が上達するための近道

いかがでしたでしょうか?
ボディマッピングは、体を動かすときのイメージと実際の動きを一致させることで、思い通りに体を動かしたり、負担なく体を動かせるようになるものということをお伝えさせていただきました。

文章だけでなく映像や音声でもボディマッピングの情報に触れていただくことで理解が深まると思います。

ぜひ、そちらも併せてご覧いただければと思います。